3連休初日の昼下がり、那覇空港に着いた。先に仕事で現地入りしていた、Sho&Shu、略してSSとしておこう、彼らが到着ロビーで待ってくれているというので、携帯で連絡すると、僕には見つからないのだが、SSには見えているらしい。どこどこ?と思いつつ周りに注意していると、現地の人と思しき男性二人が近づいてくる・・・。ん?あ!そうまさにその二人がSSだった。仕事で来ているというので、まさかスーツではあるまい、せいぜいクールビズだろうと勝手に想像していたのだが、二人は完全に沖縄仕様、かりゆしウェアに変身していた。しかも、これを着ろと言って手渡されたのは、別の柄のかりゆしウェア!!最初は躊躇したものの、ばっちり観光客ルックで那覇を歩くのはそれはそれで楽しいものだった。
そもそも、この沖縄行きを決めたのは、今週の月曜日。SST(SS+Tamotsuということで・・・)の共通点は、福岡支店での勤務経験があるということ。今はそれぞれ、東京、大阪、福岡と離れているが、歳も近いし、互いの個性とか、いろんな意味で認めあっている!?心を許せる仲間なのだ。週末にSSが沖縄へ仕事に行く、という情報を聞いた瞬間、あ、オレも行きたい!と瞬間的に決断、二人には滞在を延ばすよう依頼したわけだ。そして・・・まずはオリオンでカンパイ!僕はこの薄い味が妙に好きだ。南国にはぴったりなんだねー。 三ツ星かざして高々とー ビールに託したウチナーの 夢と飲むから美味シーサー 店は山羊料理「さかえ」。周囲はさびれた場末のスナック街のような雰囲気だが、入ってみると、早い時間にもかかわらずお客さんはほぼ満員の活況。写真の山羊刺しはラム肉の風味。同じ羊系だから当然か。にんにくをたっぷり入れて堪能。刺身くらいは本土の沖縄料理屋で食べたことはあったので、抵抗なかったが、山羊料理の真骨頂は山羊汁にあるという。聞くところによると、とんでもなく「くさい」、のだそうだが、まぁ野生に近い動物の肉は概してそんなもんだろうなどと高をくくっていたし、こちら「さかえ」は、くさみがなくなるよう下ごしらえで徹底的に「洗う」ので、それほどでもないという話も聞いていた。 そんなメインディッシュに行く前に、珍味をいただこう。名前は「山羊の玉ちゃん」。それですぐわかるだろうけれど、要は「白子」。魚のそれは確かに濃厚で美味という感じであるが、人間に近い動物のそれというのはどうなんだ・・・!?結果的には→食感はホタテ刺し、味はモッツァレラチーズ??もちろん大量には摂取出来ません。寝られなくなりそうだー。 そして山羊汁がやってきた。確かに野性味たっぷりで、決して飲みやすいものではないけれども、なんとなくスタミナのつきそうな手ごたえでありました。ごちそうさま。ここのおばちゃんは、非常に気さく、いや気さく過ぎるという感じで、旅行者だが常連っぽい人たちが多かった。店を出てから、彼女が走ってきて渡してくれた缶ジュース(お茶だったかな?)。こう言っては失礼かもしれないが、このパフォーマンスも情報通り。でも、酔いも手伝ってかそんなもてなしにも好感がもてるのだ。なかなかあれだけのインパクトが強いものを毎回というわけにはいかないが、いつかまた来てみたい。 口直し、ではないが、純粋な沖縄料理も食べたい!ということでふらふら国際通り周辺を歩き回っていると、ツタに覆われた古そうな建物が目についた。沖縄だからもしかしたらツタではない植物なのかもしれないが・・・そんなことはどうでもいい。店構えに惹かれて入ってみた。店内は薄暗い感じで落ち着く。飛び込みで入ったので、本当にそれほど期待はしていなかったのだが・・・絶品でした。何がって?「もずくの天ぷら」と「ドゥル天」。前者は本土でも良く食べるが、ここのは衣がごく薄くてからっと揚がってる。塩を適量つけて食べると至福。後者は、那覇の某有名料理屋が元祖の田芋の天ぷらなのだが、僕的にはその元祖で食べたもの(それも普通に美味しいんだが)よりも、また数段美味しいと感じたくらいです。この二つだけを食べる目的だけでも再訪したいほど。店名は「綾門」と書いて「あやじょう」と読みます。余談ですが、カウンターで独りで杯を傾けてる女性とか、2階から階段を下りてきた女性グループ、いずれの方たちもなんだかオトナの雰囲気で格好いい!というイメージでした。もしかしたら、CAの隠れ家かもね?なんてSSと与太話などしながら泡盛が進む・・・。 次は、10年程前に仕事で沖縄に来ていたときに通っていた店(スナック)を探して歩く。店は程なくして見つかったもののお休み。歩き回ったせいで、皆腹が減っている。ホテルに帰る前に腹を満たしたい、という共通の願望の前に現れたるは「でいご食堂」。いかにもなネーミングだが、深夜にもかかわらず前にタクシーが停まっているところを見るとこれはウマイに違いない!ということで即決。沖縄そばは、深夜に小腹を満たすには十分過ぎるほどのボリュームでございました。 翌日はゆっくり起床後、フライトまで各自自由行動。とは言っても、この暑さだし、時間もそれほどないので、国際通り周辺を皆ぷらぷら。別行動なのだが、SSと途中で何度も出くわすことに。僕は、牧志の公設市場あたりから壺屋方面へ。途中あまりの暑さにゴーヤジュースで水分補給。レモンが入っているのでなるほど飲みやすい。(後日、ニュー新橋ビルのジューススタンドでもゴーヤジュースを飲んでみた。こちらのはリンゴが加えてあり、より飲みやすかったが) 壺屋はやきものの街。国際通り、アーケード街から少し離れただけなのに、喧騒とは無縁で緑いっぱいのこのエリア。坂道をゆっくり踏みしめて歩いている地元の人、観光客。明らかに流れている時間の早さが違うことを感じます。無造作に咲いているハイビスカス。市場で見たトロピカルな魚たち。この壺屋焼の鮮やかさは、そんな圧倒的な色の洪水によって、インスパイアされたものに他なりません。 「色」「酒」「人」に魅了される楽しみ。また近々来てみたい。 色にも色々意味がありますが・・・。
by tamotsuyaki
| 2006-07-15 18:14
| お酒・食事
|
by tamotsuyaki
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西本 有
Tamotsu Nishimoto 竹の籠編、basket designer。 大分県別府市にて竹工芸品製作・販売「有製咲処(タモツセイサクショ)」を主宰。月に数回、福岡市中央区桜坂にて「かご屋」をOPEN。 旅、花、福岡、食、楽しいお酒、ポルトガルを愛しています。 1969/3/31 千葉県市原市五井で生まれる。 1987 千葉南高校 卒業 1992 千葉大学 文学部 行動科学科 卒業 1992-2007 日本アビオニクス(株)(主に赤外線サーモグラフィーの営業に従事) ・・・・・・・・・・・・・・・ 2007-2009 大分県竹工芸訓練・支援センター(職業訓練校、及び、中堅技術者養成指導 修了) ・・・・・・・・・・・・・・・ (2009.4- 主に竹を素材として、かご、ざる、バスケット、バッグ、スツール、また、企業・個人からの依頼でオブジェなど、多様なモノを製作・販売しています。) 2010.4 福岡市中央区桜坂に『かご屋』OPEN 2013.10 JR九州クルーズトレイン『ななつ星in九州』客室備品(くずかご)製作 2014.3 『馳走 なかむら』様(北九州市)かご製作 2014.7 『ななつ星in九州』茶室内竹加工 2014.7 竹町商店街(大分市『岩尾文具』様)七夕飾り製作 2014.5 『お茶の竹翆園』様(福岡県久留米市)店内装飾(竹球体オブジェ)製作 2014.12 『黒部ビューホテル』様(長野県大町市)ロビー設置オブジェ製作 2015.3 洋菓子店『フェルヴェール 富山駅店』様(富山市)陳列皿製作 2015.12 博多駅『マイング』様(福岡市)インフォメーション ランプシェード製作 2016.2 国内某リゾートホテル キャンドルスタンド製作 2017.3 国内某企業オフィス 輪弧編みオブジェ製作 出展履歴 【クラフトフェア】 ・OZONEクラフトマーケット(東京) ・フクオカクラフトマーケット(福岡) ・WARANAYAクラフト市(長崎) ・ナガサキリンネ(長崎) ・クラフトフェアまつもと(長野) ・灯しびとの集い(大阪) 【グループ展】 ・音羽画廊(東京) ・焼き菓子cafe cqt(福岡) ・研窯(福岡) ・mother dictionary(東京) ・エンジョイスペース大名(福岡) ・ラ・ケヤキ(東京) ・器らくや 悠遊(福岡) ・PORT(福岡) ・スパイラル(東京) ・わたぐも舎(香川) 【個展】 ・ぎゃらりぃ島津(福岡) ・BIBBIDI BOBBIDI BOO brocante(福岡) ・gallery ten(千葉) ・ぎゃらりいホンダ(大阪) ・knulpAA gallery(東京) 【百貨店】 ・福岡三越(福岡) ・岩田屋本店(福岡) ・博多阪急(福岡) ・松山三越(愛媛) ・伊勢丹浦和店(埼玉) ・仙台三越(宮城) ・名鉄百貨店本店(愛知) ・伊勢丹新宿本店(東京) ・高島屋玉川店(東京) ・トキハ本店(大分) ・三越銀座店(東京) リンク コノムラ 竹かご店 (竹工芸支援センターでの同期生。京都を中心に活動されています) DOUBLE LOTUS (東京を中心に活躍されている絵描き 中沢しのぶさん) カテゴリ
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